ティー・パートナーズの名前には大きく分けて3つの意味を持たせています。ここでは、その意味について説明しましょう。
まず、ティー・パートナーズは、英語で書くと"Tea partners"ですが、これはお茶繋がりの仲間といった意味を持ちます。
時代を遡って信長の時代、茶湯の天下三宗匠と呼ばれた千利休、今井宗久、津田宗及は、大きな力を持ちましたが、彼らは戦国の混乱の時代に、お茶という話し合いの場を設けて仲間を作り仲間同士で発展しました。
ティー・パートナーズという名前には、このように、みんなでお茶でも飲みながら未来のことを話し合い、閉塞感のある今の時代を乗り切り、互いに発展しましょうという意味を込めています。
また、ティー・パートナーズは、英語で"T partners"とも書けますが、技術(Technology)のイニシャルはTでもあります。
天下三宗匠が活躍した戦国時代、織田信長は当時の新技術であった火縄銃を戦術戦略レベルまで昇華して、従来の戦争のやり方を大きく変え、混沌とした戦国の世を統一に導きました。
現代社会は、ネットなど様々なインフラが普及し、また、様々な技術が部品化されたことにより個人でやれることがかなり大きくなってきています。例えば、家にいながらにして、世界中の情報を探し、世界に向けて情報を発信し、世界中の人たちとリアルタイムでやり取りをし、また、ものを販売し、購買し、コンテンツを製作することが出来るのです。
このように、個人の影響力が大きくなっていますが、これは剣や弓しか持てなかった個人が火縄銃を取り扱えるようになったという位の社会的変化をもたらしているのかと思います。
このような時代にあって、ティー・パートナーズには共通の基盤となるテクノロジー(T)を提供することで、多くの人が連携して各人の可能性を引き出し、また、共に成功することを目指していこうという意味を込めています。
それに加えて、ティー・パートナーズの「T」は代表である私の名前のイニシャルでもあります。今の日本を見ると自分から率先して社会の閉塞感を打開しようという人が少ないように思いますが、私自身が率先してそれを行うという決意を表したものでもあります。そして、私自身の成功例を示すことで、新たなリーダーをたくさん生みだし、様々な「パートナーズ」を生みだしたいという意味も込めています。
まとめますと、多くの人が将来のことを語り合い協力し合える場を提供し、また、それぞれの力を相乗効果により高める共通基盤技術を提供し、さらに、次の時代のリーダーとなる人材を生み出す環境を提供する、これがティーパートナーズなのです。
グランドデザイン
上記のグランドデザインの図にあるように、各パートナーが自由に作成した部品アプリを、カテゴリ別のサービスとして集約し、最終的には、各パートナーが各目的にあわせてカスタマイズしたニッチだけれども高付加価値のサービスを提供していくということを目指しています。集約するカテゴリとしては、メディアとしての役割を担うChannelsや、グループワークの土台としての役割を担うWorksや、SNS的な人と人を結びつける役割を担うFriendsや、ネットショップとしての役割を担うMallsや、教育用のコンテンツサイトとしての役割を担うEducationsなどを想定しています。そして、そこから様々なサービスが派生して誕生する、そんな展望を持っています。
これらサービス群を実現するための技術としてTeaOSがあります。特にTeaOSで特徴的なのがファイルシステムです。このファイルシステムは、少ないサーバ負荷でスケーラブルに分散的なサーバ運用できる構造を持ちますが、サーバを分散させることでパートナーが自前でサーバを持ったり互いにサーバリソースを融通しあったりして効率的にビジネス展開をすることを狙っています。また、既存のクラウドシステムをファイルとして管理する構造や、将来的にクラウド型のデバイスとのやり取りを想定したIFなども持ちますので、既存の様々なWebサービスを統合管理するためのアーキテクチャとも言えます。さらに言えば、オフライン/オンライン間のシームレスな動作を可能にする仕組みや、アカウントレスでも使用することが出来る仕組みも持ちますので、PCアプリのようなユースケースにも対応でき、PC型アプリとWeb型アプリ双方のメリットを享受できる構造であるといえます。
各ブロックを作り上げるのは独立した個人であり独立した法人であり、共通基盤の上で互いに必要な技術を互いに融通しあい成功する。それが『ティー・パートナーズ』の究極の目標なのです。
TeaOSの構造的な特徴は大きく分けて6つあります。
1つ目は、クロスブラウザ、クロスプラットフォームということです。HTML5,CSS3,WebStorage,WebSocketなどの標準規格に準拠することでWindows,MacPC,Linux,iPhone, Androidなど様々なプラットフォームの上で共通のアプリケーションを動作させます。
2つ目は、端末内のファイル・システムを有することです。HTML5と同時期に策定された新規格WebStorageを用いてオフラインにおけるアプリケーションの動作を可能とします。ローカルのファイルシステムに対してサーバサイドへ「マウント」という操作をすることで、ネット環境とローカル環境のシームレスな作業を確保します。
3つ目は、サーバサイドと疎結合な構造ということです。構成管理ツールSubversionでおなじみの「update」や「commit」といった操作でサーバとローカル環境のデータを連携させます。また、よりリアルタイム性の要求される連携操作のために「ファイルの同期モード」という操作を提供します。いずれの操作もアプリケーション・ロジックとの依存性はなく疎結合で、汎用性の高い構造です。
4つ目は、複数の論理タスクを同時に動作させることができる「マルチタスク」機能、WindowsでいうところのOLEのようなものを実現する「タスクコントロール」機能、アプリケーション間の通信を可能とする「標準I/O」機能など、いわゆる「OS」的な機能を持ちます。ちなみに、このようなブラウザ上で動く擬似的な「OS」のことを一般にはWebOSと呼びます。
5つ目は、コモンコントロールの提供です。
6つ目は、着脱可能なウインドウシステムを提供している点です。TeaOSでは、タスク(アプリケーション)が階層構造を持ちますが、アーキテクチャ上ではウインドウシステムは最上位のタスクに過ぎず、ルック・アンド・フィールを開発者や利用者の好きなように変更できるという特徴もあります。
構造的な特徴をざっくりとあげましたが、大資本を持たない個人でも協調しあえば大きなスケールのサービスを提供できるようにすることを目指したWebOSです。
TeaOSは既存のクラウドシステムの進化系として設計していますが、既存のクラウドシステムに対する優位点は大きく分けて7つあります。
1点目は、導入障壁がないことです。多くのウェブサービスはサーバサイドでデータの管理をするために、利用する際にまずアカウントを作らないといけませんが、TeaOSでは端末側で編集作業が出来るため、アカウントを作らずに色々なアプリケーションを試すことが出来ます。多くのWebサービスが「アカウントを作るのが面倒くさい」という理由で使われないことを考えると間口を広げることにもなります。また、クロス・プラットフォームでもあるため、間口を最大限に広げるシステムであるとも言えるかと思います。
2点目は、運用コストが低いことです。多くのクラウドシステムはサーバサイドでアプリケーション・ロジックの処理をして、また、細かいユーザ操作のたびにサーバと通信することで運用コストが増大しているとも言えますが、TeaOSは端末側でアプリケーション・ロジックの処理や一時保存をするため、サーバとの通信やサーバ側の処理が少なくて済むという特徴があります。
3点目は、いつでもどこでも使えるということです。地下鉄や新幹線など長時間オフラインでの作業が強いられる環境においても端末内の編集作業が継続できます。
4点目は、アプリの開発コストが低いということです。通常のWebアプリケーションであれば、サーバサイドのロジックや、Webページ全体の管理など、実装量が多くなりますが、Javascriptのみで実装可能であることが実装コストを下げていると言えます。例えば、簡単なメモ帳くらいならものの1時間くらいでできてしまいます。(※フレームワークを使えばリンク先の例よりも簡単にコーディングできます。)
5点目は、好きなアプリケーションが選べるということです。サーバ側と端末側の処理が分かれているので、アプリケーションの置き換えが容易です。
6点目は、差分開発が容易ということです。複数のアプリケーションを組み合わせてアプリケーションを作り、さらにそのアプリケーションを組み合わせてアプリケーションを作るというように、差分開発をよく考えた設計になっています。
7点目は、データの可搬性が高いということです。「マウント」という操作により、端末側、サーバ側へおかれたデータも、独立しておかれたデータも、クラスターとしておかれたデータも同じようにアクセスすることが可能です。(※端末側のデータでアクセスできるデータはLocalStorageのデータであり普通のPC内のファイルデータではないのでセキュリティ上の問題は生じないと思いますが、クラスターや独立したデータ単位で暗号化をかけてセキュリティ強度を増すような使い方をすればより安全な運用ができるかと思います。)
現在実装しているアプリケーションはあくまで実装サンプルという位置づけなのでアプリケーションの完成度は低いです。デモをいじってみて目指しているWebOSの形や特徴が伝われば幸いです。HTML5やCSS3を活用しているのでIEには2011年1月11日現在対応していません。
今まで成功してきたビジネスのやり方は、大量の資本を投入してスケールメリットを生かしてビジネスを囲い込むことで利益を上げるというものが多かったようと思いますが、しかしその結果として組織が巨大化し膠着化し変化に対応できなくなってきたようにも感じます。それは、組織が何かの機能のために存在するのではなく、組織を維持するために存在するようになってきたからだと思います。社会の閉塞感もそのような矛盾から生じているように感じます。
ティー・パートナーズは、このようなビジネスを独占して儲けようという大企業に対するアンチテーゼとして存在しています。故に、自社でビジネスを囲い込んで、組織を巨大化していくことは望んでいません。
自社が目指すのは多くの起業家や競争力のある企業を輩出し、また、その起業家や企業が互いに助け合って大きな仕事を成し遂げる環境を提供することです。そのためには、多くの人にプロジェクトに参加してもらい、各人が自分たちの目的のために協調して活動することが大切だと思っています。
ティー・パートナーズは、TeaOSのアプリケーションを一緒に開発してくれる個人・法人を必要としています。(以下、開発に参加してくれる個人や法人を「パートナー」と呼ぶ。)
Copyright(c) 2010-2010 Tea partners Co., Ltd. All Rights Reserved.